溶接電源の種類と電流波形

■交流式溶接電源
最も普及している方式です。構造が簡単なので、扱いやすく耐久性があり価格も安いです。しかし熱効率が良くなくワークに熱影響が出やすく、超精密溶接には不向きです。比較的容易に溶接できる鉄系の溶接に多く使用されます。
■コンデンサ式溶接電源
コンデンサに充電し、放電することにより一度に大きい電流を流します。大電流を流せるのでアルミニウム・銅など熱伝導のよい材質に用いることができます。コンデンサに電流を充電するので、入力電源容量が小さくても安定した溶接ができます。 その反面、電流の立ち上がりが急速で傾斜角を制御できないためスプラッシュが出やすくなります。この場合、加圧力を大きくする必要があります。直流電流なのでペルチェ効果にも注意する必要があります。
■トランジスタ式溶接電源
トランジスタにより電流を微妙に調整できるのでスプラッシュの発生を抑えることができ、超精密溶接が可能です。電流の制御速度が速いので極細線(電球のフィラメントなど)の溶接に使用されます。高抵抗材質(モリブデン・タングステンなど)に最適です。
■直流インバータ式溶接電源
交流式のように電流の休止時間がなく、連続的に効率良く熱供給ができます。このため熱効率が良く、短時間で溶接でき熱影響も少なく、電力消費も抑えることができます。また、インバータ式高速フィードバック制御により、スプラッシュが出にくい安定した溶接品質を保ち、超精密溶接が可能です。トランスを小型化できるので、自動機への搭載にも適しています。
■交流インバータ式溶接電源
「熱効率が良く安定した溶接品質を保てる」というインバータ式の長所を持つ上、交流式なのでペルチェ効果(極性効果)が解消でき交流用の溶接トランスが使えます。ヒュージングに最適です。