レーザ溶接とは
レーザとは、「誘導放出による光の増幅」 (Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation)という意味です。 レーザ素子に光を当てることにより(光励起)誘導放出現象を起こし光を出させます。

レーザは純粋で強力な光です。人工的に制御できるため、加工、計測、通信、記録、医療など広い範囲で利用されており、これからもますます利用は広がると予想されます。
■レーザによる加工
レーザを利用した加工には、除去加工(マーキング、切断、穴開け、トリミング、スクライビングなど)、接合加工(溶接、ろう接、樹脂接合)、表面改質加工(焼き入れ、クラッディングなど)があります。
レーザによる加工には、次のような特徴があります。
@超精密な加工ができる。
A非接触で加工できるためワークの変形が少ない。
B抵抗溶接で必要になる電極のメンテナンスが不要。
C異種金属や非導電性材料の加工が容易。
D短時間接合のため熱歪みが起きない。
■YAGレーザの特徴
YAGレーザは、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)結晶を励起することにより得られるレーザ光です。YAG結晶は、多様な発振形態が得られるほ か光学特性に優れており、レーザ用として最も優れた結晶と言われています。
●光ファイバで伝送できます。
YAGレーザ光は、光ファイバによって伝送することができます。光ファイバをつなげば離れたところでの加工が容易に行えるので、装置構成を簡単にすることができます。
FA機器への組み付けも容易です。1台のレーザ装置で同時多点溶接(同時分岐溶接)や時間差溶接(時間分岐溶接)を行うこともできます。
現在、加工用に使われる高出力のCO2レーザ光を伝送できる光ファイバはありません。
●目に見えない光です。
波長1064ナノメートル(1.064マイクロメートル)の赤外光で、目に見えません。

●微細加工に適しています。
拡がらずにまっすぐ進む性質を持っています。また、CO2レーザ(10.6マイクロメートル)の10分の1の波長(1.06マイクロメートル)なので非常に小さく絞ることができます。これらを利用して微細な加工をすることができます。
■YAGレーザ発振の種類
●連続発振(CW)・・・レーザを連続的に出力します。
●パルス発振・・・レーザを断続的に出力します。瞬間的に大きな出力が得られます。アルミ、銅などレーザ光の吸収の悪い素材やシーム溶接・スポット溶接に使います。
●Qスイッチパルス発振・・・Qスイッチによりエネルギーを蓄積し、短時間で高いピークエネルギーを出力します。マーキング・トリミングに使います。
